源泉かけ流し?かけ流し? 意味がよくわからない・・・ ので・・
少し調べてみたら・・・
温泉法の改正(2005年)で、入浴の施設では以下の項目を明示することになりました。
一、温泉に水を加えて公共の浴用に供する場合は、その旨及びその理由
二、温泉を加温して公共の浴用に供する場合は、その旨及びその理由
三、温泉を循環させて公共の浴用に供する場合は、その旨(ろ過を実施している場合は、その旨を含む。) 及びその理由
四、温泉に入浴剤(着色し、着香し、又は入浴の効果を高める目的で加える物質をいう。ただし、入浴する者が容易に判別することができるものを除く。)を加え、又は、温泉を消毒して公共の浴用に供する場合は、当該入浴剤の名称又は消毒の方法及びその理由
このことで、私たちが入浴するお湯について、以下の内容についてその実態の有無を知ることができるようになったんですね。
- 加水
- 加温
- 循環ろ過
- 入浴剤の使用
- 消毒剤の使用
例えばこんな感じで、よく目にしますね。
お宿が独自に表紙を工夫してます。
この泉質の表示義務とともに、それぞれの入浴施設ではお湯の優位性をアピールするために
- 源泉100%かけ流し
- 源泉かけ流し
- かけ流し
などの表現がされるようになりました。
「かけ流し」については、おおむね以下の共通認識が見られます。
浴槽に新しいお湯が常に入っていて、お湯を浴槽からあふれさせており、あふれたお湯を再利用しないこと。
しかし、「かけ流し」の用語に
- 「温泉」
- 「源泉」
- 「源泉100%」
など付くと、いろいろな組織でとらえ方異なってきているようです。
いろいろな定義が・・・
【源泉100%かけ流し】はおおむね共通している。
源泉を常時注入、浴槽はオーバーフロー、加水・加温をしていない。
【源泉かけ流し】
源泉を常時注入、浴槽はオーバーフロー、加水・加温をしているが、状況と理由を示す。
組織により、定義が異なるようです。
日本温泉協会・・・公正取引委員会の意見「加温は可能、加水は不可」を支持
日本源泉かけ流し温泉協会・・・「最低限の加水や加温は認める」
また、旅行情報誌
「じゃらん」や
「るるぶ」では、
「加温も加水も不可」として記事を編集しているようです。
【温泉かけ流し】
新湯の温泉を常時注入、浴槽はオーバーフロー、加水・加温をしているが、状況と理由を示すこと。
【かけ流し】
新湯を常時注入、浴槽はオーバーフロー、温泉でなくても良いが、そのことを表示。加温・加水もできるが、状況と理由を示すこと。
ん~ 源泉かけ流し とか かけ流し とか なかなかデリケートですね。
「かけ流し」については、温泉でなくてもいいことになっているんですね。
快適な温泉の工夫
それぞれの入浴施設がたくさんの条件に対応しながら、源泉をコントロールしているんですね。
源泉からの距離や温度、湧出量
源泉から距離や時間が経過すると鮮度が低下します。
足元から源泉が自然湧出してる山形県蔵王温泉の共同浴場「川原湯共同浴場」は、私の一押しの浴場です。また、福島県甲子温泉「大黒屋」さんの足元湧出大浴場もいつも新鮮なお湯を楽しむことができますね。
浴槽の容積
浴槽の容積が大きすぎると、湧出量が多くないと対応できない。
入浴する利用客の規模やお湯の清潔度
入浴客が多いと、お湯が汚れやすい。
容積の大きい浴槽や入浴する利用客が多くなると、一般的には「循環ろ過と塩素消毒」をせざるを得ない状況になってしまいますね。
源泉かけ流しの素敵な温泉に巡り合うのは、入浴施設の方々の大変な苦労のお陰とも言えそうです。
感謝ですね。